慶應義塾 理工学部 生命情報学科

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教育・学習目標

生命情報学科では、「生命」を分子論的、情報論的に理解しようとする学問分野と捉え、それを担っていく優れた科学者・研究者・技術者を輩出することを目標としています。そのためには卒業までに、「生き物の実験を行えるだけでなく、計算機も大いに利用することができる」能力を身につけることを期待してその趣旨に沿ったカリキュラムを組んでいます。以下にもう少し具体的に説明します。

  • 高校では主として物理や化学を学んで来た学生が多いことを前提に、生化学、細胞生物学、分子生物学等生物関連科目については基礎から順次系統的に学んで理解する。
  • 生命体を構成する物質の根幹を理解するために、量子化学の基礎を理解する。
  • 生命体が営む代謝反応は、種々の連続した有機化学反応であるので、化学反応論、酵素反応の機構について分子レベルで理解する。
  • 生命体のエネルギー授受、刺激への応答は種々の物理現象であるので、物理学の基礎について理解を深める。
  • 生命体は全体として極めて柔軟で優れた「システム」であるので、生命体を全体的に捉えることができるよう、制御論等について理解する。
  • 生命科学の理解・研究にはDNAの配列、アミノ酸の配列、代謝に関する化合物群の濃度の時間変化等膨大なデータの処理が必須で、そのためにはコンピュータを使わなければならない。そのためにプログラミング等情報科学のスキル、バイオインフォマティクス等についてその基本を理解する。
  • 21世紀の産業の基盤の一つがバイオ関連産業であろうと予想される。そのために、生命科学の理解、技術を工学の分野へ応用できる能力を身につける必要がある。例えば医療、健康維持、食糧、環境、化学工業等々の分野が考えられる。

「生命情報学科」では、生命を従来の生物学とは異なった視点で見ることができる新しいタイプの生命科学・生命工学分野の科学者・技術者・研究者、および社会の様々な分野で活躍できる多様な人材を育成することを目的としています。

カリキュラム

入学・
1年次

慶應義塾大学理工学部への入学は学門制です。1年次はほぼ全科共通の授業で、2年次から学科に分かれます。生命情報学科へは学門Cと学門Eから進級することができます。基盤となる物理・化学・数学・生物学・情報処理をしっかりと学んでください。

2・3年次

2・3年次では生物系、化学系、物理・情報系に大別される「生命情報」を極めるための基礎的な学力を養います。従来の生物学の枠組みにとらわれることなく、分子論的な視点に基づいた生命の捉え方、また、物理・化学に基礎をおいた生体高分子の考え方、コンピュータを利用した生命機能に関する情報の取り扱いの初歩を実験・実習などで実際に手を動かすことを通じて学びます。特に生命情報実験第1と第2では従来の生物学科とは異なった視点に立ち、「生き物の実験を行えるだけでなく、計算機を利用するのが苦にならない。」というようなこれからの生命科学をリードする人材を育てていくことを目指します。

4年次

また、4年次では、生命情報学科のいずれかの研究室に所属して、それぞれ独立した未知のテーマに挑戦します。研究テーマはそれぞれの専門分野に深化しますが、中間審査会および最終審査会では生物から情報まで幅広い視点で厳しい質疑応答が行われます。