慶應義塾 理工学部 生命情報学科

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未踏領域への案内

水の惑星、地球にいのちが誕生して40億年。DNAの二重らせん構造が提案されて約70年。今、ヒトのゲノムDNAの全塩基配列の概要が明らかになり、生命科学は新しい時代に入りました。その幕開けと共に生命情報学科が慶應義塾に誕生しました。

今後、細胞内でDNAの暗号のどの部分がタンパク質に翻訳され、それがどのように相互作用しあってシステムとして働いているのか解明されていくでしょう。その謎解きには、生物学や分子生物学の知識に加えて、生命システムを物理の言葉で語ったり、分子の変化であらわしたり、情報論的に説明したりすることが必要です。生命情報学科は、謎解きの担い手である若い皆さんにふさわしいカリキュラムを世界ではじめて提供します。

また、生命科学の研究に必要な装置として、DNAシーケンサ、セルソータ、蛍光イメージアナライザ、細胞インジェクション用マニュピュレータ、共焦点レーザ顕微鏡などが、生命情報学科の研究室にあります。さらに、無菌培養室、RI施設、各種電子顕微鏡、原子間力顕微鏡、NMRなどを中央試験所に備えています。

生命の機能やシステムの解明の様々な分野への応用は、新しい産業をおこすでしょう。医学・創薬など人々の医療や健康への貢献、食料やエネルギーの増産、環境浄化・モニタリングへの利用、化学産業のバイオプロセス化等々、あげればきりがありません。生命情報学科の卒業生は、それらの新しい発展分野で中核的役割を果たしていくことでしょう。

慶應義塾大学生命情報学科は生命科学・工学者を目指すためのカリキュラムを提供します。これは「生き物の実験を行えるだけでなく、計算機も大いに利用することもできる」といった趣旨のカリキュラムで、生命を従来の生物学とは異なった視点で見ることができる人材を育てていくことを目指します。

生命情報学科に進学を考える高校生の皆様、理工学部1年生の皆様、ぜひ生命情報学科で私たちと一緒に学んでいきましょう。